リーダー会議に参加できるようになったのに、いざ発言しようとすると「どう話せばいいか」が分からなくなる——そういう経験をするPM候補は多いです。現場の状況はよく分かっているのに、それを「判断を求める報告」にまとめる方法が身についていないのです。
リーダー会議で発言するためには、現場を知っていることより「何を伝えるか」の準備が重要です。
リーダー会議で発言できない理由
リーダー会議で黙ってしまう理由は大きく2つです。
ひとつは「報告の材料は持っているが、何を言えばよいか整理できていない」こと。現場の詳細は把握しているのに、それを会議の場でどう使えばよいかが分からない状態です。
もうひとつは「これを言って判断できるのかどうかが分からない」という不安。自分の報告が上位者の意思決定に使えるかどうかを確信できないため、発言をためらいます。
どちらも、発言内容を事前に整理しておくことで解決できます。
発言前に整理する4項目
リーダー会議で発言する内容を、会議前に以下の4項目で整理してみましょう。
① 事実:今の状況として確認できていること 「今週末時点でテストフェーズの進捗は70%です。計画比で5%遅れています」
② 影響:このまま続くとどうなるか 「このまま同じペースだと、来週の顧客レビューに間に合わない可能性があります」
③ 選択肢:取れる対応の案 「①残業で今週中に取り戻す、②来週の顧客レビュー日程を1日後ろにずらす、という2つが考えられます」
④ 相談事項:自分で判断できないことと、誰に判断してほしいか 「来週の顧客への連絡は、PMから直接入れてよいかどうかを確認したいです」
この4項目が整理されていれば、「現場を知っている人間が判断材料を持ってきた」という発言になります。
現場報告を判断材料に変える
現場にいると「細かいことまで全部伝えなければ」という気持ちになりますが、リーダー会議で求められているのは詳細ではなく「判断に使えるサマリー」です。
細かい技術的な内容は、「詳細は別途共有します」と一言添えればOKです。会議の場では「何が起きていて、どうすればよいか」の骨格だけ伝えられれば十分です。
相談事項を明確にする
4項目の中で特に意識してほしいのが「④相談事項」です。「こういう問題があって、こう対応しようと思います」で終わっていると、上位者は承認するだけです。でも「この点については判断に迷っているので、ご意見をいただけますか?」という形にすると、上位者の知見やネットワークを引き出せます。
PM候補として経験を積む段階では、「自分で全部判断しようとしない」ことも大切です。適切な場面で相談できることは、PMの仕事の一部です。
会議後にやること
会議で発言した内容に対してフィードバックをもらったら、それを実行に移したことを次回に報告します。「先週相談した件、〇〇の方法で対処しました」という一言が、「言いっぱなしではなく動いている」という信頼につながります。
まとめ
PM候補がリーダー会議で発言するための4項目を整理しました。
- ① 事実(今の状況として確認できていること)
- ② 影響(このまま続くとどうなるか)
- ③ 選択肢(取れる対応の案)
- ④ 相談事項(自分で判断できないことと、誰に判断してほしいか)
現場の詳細を全部話すのではなく、この4項目に絞って話すだけで、リーダー会議での発言が「判断材料」として機能するようになります。
4項目を使った発言の例
「A機能のテストで想定外のエラーが複数出ており、リリース予定日の来週金曜に完了できない可能性があります(①事実)。このままだと顧客への納品が1週間遅れます(②影響)。対応案としてはリリース範囲を一部変更するか、QA工数を追加するかのどちらかを考えています(③選択肢)。どちらで進めるか、今日中に判断をいただけますか(④相談事項)。」
この例のように1〜3分で話せる形にまとめておくと、リーダー会議での発言が自然にできるようになります。
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