進捗会議が終わった後に「また担当者の報告を聞いていただけだった」と感じる新任PMは多いです。何か言わなければという焦りはあるけれど、担当者が「順調です」と言ったら突っ込めない。遅延の兆候があっても、それが何を意味するのか判断できない。
進捗会議でPMが黙ってしまうのは、準備が足りないというより「会議前に何を確認すればよいか」を知らないことが原因です。
進捗会議で黙ってしまう原因
進捗会議でPMが発言できない原因は大きく2つです。
ひとつは「計画と実績の差分が頭に入っていない」こと。今週何が終わる予定で、何が実際に終わったかを把握していないと、「順調です」という報告を検証できません。
もうひとつは「質問の引き出しがない」こと。遅延の兆候がありそうだと感じても、それを引き出す聞き方を知らなければ会議の中で確認できません。
どちらも、会議前の準備で解決できます。
会議前に見るべき情報
進捗会議の前に15〜30分かけて、以下を確認する習慣を作りましょう。
スケジュールを見る: 今週末までに完了する予定のタスクを確認します。「今週の予定」が頭に入っていると、担当者の報告との差分がすぐに見えます。
前回の宿題を確認する: 前回の定例で出た宿題の対応状況を確認します。ここが未確認だと、同じ課題が毎回「継続中」のまま残ります。
課題・リスクログを見る: 現在オープンになっている課題とリスクを確認します。「現状の課題が増えていないか」「期限が過ぎているものがないか」をチェックします。
担当者別に準備する質問
全員に同じ質問をしても会議が長くなるだけです。担当者ごとに「この人に確認すべきこと」を事前に1〜2点絞っておきましょう。
例えば:
- A担当者:「先週からタスクが止まっているように見えるが、なぜか確認する」
- B担当者:「外部ベンダーへの確認待ちだったはず。その後どうなったか」
- C担当者:「スケジュールより1日遅れている。残業対応の予定はあるか」
この準備があると、会議中に「○○さん、先週の件ですが」と自然に話を向けられます。
遅延の兆候を拾う聞き方
「遅延はありますか?」と直接聞いても「特にないです」で終わりやすいです。遅延の兆候を引き出すには、間接的な聞き方が有効です。
- 「今週末の予定で、完了できないかもしれないものはありますか?」
- 「他の人の作業が終わらないと進められないものはありますか?」
- 「外部からの確認・承認を待っているものはありますか?」
これらの質問は「遅延を責める」のではなく「リスクを確認する」という文脈なので、担当者も答えやすくなります。
会議後に残すアクション
会議の終わりに、次回までのアクションを声に出して確認します。
「今日の会議で出たアクションを確認します。A担当者:○○の確認→木曜まで、B担当者:ベンダーへの追加確認→明日中、でよいですか?」
この確認を省くと、会議で話した内容が各自の記憶だけに残り、次回の定例で「あれどうなりましたか」が繰り返されます。
まとめ
進捗会議でPMが発言できるようになるためには、会議前の準備が鍵です。
- スケジュール・前回宿題・課題ログを会議前に確認する
- 担当者別に1〜2点の確認事項を事前に用意する
- 遅延の兆候を引き出す間接的な質問を使う
- 会議後に担当者名・内容・期限でアクションを確認する
最初は会議前の準備に時間がかかりますが、これを続けることで自然に「プロジェクトの状況を頭に入れる習慣」ができていきます。
進捗確認の聞き方:悪い例・良い例
| 悪い例 | 良い例 |
|---|---|
| 「進捗はどうですか?」(答えが「順調です」で終わる) | 「今週予定していたタスクのうち、完了できていないものはありますか?」 |
| 「遅延はありませんか?」(「ないです」で終わる) | 「今週末の予定で、完了が難しいかもと感じているものはありますか?」 |
「状況を聞く」より「具体的な事実を確認する」質問に変えると、担当者も答えやすくなり、会議で正確な情報が集まりやすくなります。
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