仕様確認依頼が曖昧になる理由
「仕様確認をしたのに、回答が返ってこない」という状況は多くの現場で起きている。
回答が遅い原因のひとつは、依頼した側の文章が曖昧で、相手が「何を判断すればよいか分からない」状態になっていることだ。
「Aの仕様についてご確認いただけますか?」では、相手は何について何を回答すればよいか即座に判断できない。
依頼文に入れる5要素
1. 背景(なぜ確認が必要か)
「どの実装のために確認が必要か」を1文で書く。相手が状況を思い出す手がかりになる。
「注文確認画面の開発に向けて、エラー時の表示仕様について確認させてください。」
2. 確認したい点(何を判断してほしいか)
「Aについて教えてください」ではなく、「AはBかCのどちらですか?」の形で聞く。相手が答えやすくなる。
「決済エラー発生時、エラーコードをユーザーに表示するか、汎用メッセージだけにするか、どちらにしますか?」
3. 選択肢(あれば)
判断が必要な場合は選択肢を出す。「どうしますか?」より「AかBかCのどれですか?」の方が回答が速い。
4. 回答期限(いつまでに必要か)
「できれば早めに」ではなく「○日までに回答いただけると助かります」と具体的に書く。理由も一緒に書くと動いてもらいやすい。
「今週水曜までにご回答いただけますと、来週の実装に間に合います。」
5. 影響(回答が遅れた場合に何が起きるか)
期限を守る動機を相手に渡す。
「こちらが未確定だと、エラーハンドリング全体の実装が止まる状態です。」
悪い依頼文と良い依頼文
悪い例:
エラー時の仕様についてご確認いただけますか?
良い例:
【仕様確認のお願い】決済エラー時の表示について
注文確認画面の実装を進めています。決済エラー発生時の画面表示について確認させてください。
確認事項:エラーコードをユーザー画面に表示するか、「エラーが発生しました。もう一度お試しください。」などの汎用メッセージのみにするか、どちらでしょうか?
回答期限:今週水曜(○月○日)までにお願いしたいです。こちらが決まらないとエラーハンドリング実装全体が止まる状態です。
同じ確認事項でも、後者は相手が即座に判断できる形になっている。
依頼後のフォロー
期限を過ぎても回答がない場合は、リマインドを送る。「先日の仕様確認について、いかがでしょうか」と添えるだけでよい。追いかけることを悪いことと捉える必要はない。