テックエイド
Udemy共通クーポン:TA2605LEARN02 詳細を見る
法人向けPM育成

受託開発の赤字案件を減らすPM育成の進め方|QCD改善につながる育成設計

#赤字案件 #受託開発 #PM育成 #QCD改善 #見積精度 #リスク管理
受託開発の赤字案件を減らすPM育成の進め方|QCD改善につながる育成設計

「毎年何件かは赤字案件が出る」「炎上してから社長や上位PMが入り込む」——受託開発会社ではよくある話ですが、これを「仕方ない」と受け入れるかどうかで、会社の5年後が変わります。

赤字案件の多くはランダムに起きているのではなく、特定のPMパターン・案件タイプ・フェーズで繰り返し発生しています。PM育成をQCD改善に直結させる設計ができれば、赤字案件を構造的に減らすことができます。

受託開発の赤字案件はなぜ繰り返されるのか

赤字案件の原因を後から分析すると、たいてい以下のどれかに当てはまります。

見積の甘さ:前提条件の設定が不十分で、スコープの曖昧な部分を低工数で見積もる。特に初回取引の顧客・初めての技術領域・要件定義が甘い案件で起きやすい。

スコープ管理の失敗:顧客からの追加要望をそのまま受け入れてしまい、工数が積み上がる。「小さい修正だから」という積み重ねが最終的に大きな赤字になる。

リスクの見逃し・放置:プロジェクト途中で「これは危ないかもしれない」と感じたが、顧客報告を避けて隠し続ける。問題が表面化したときには手遅れになっている。

属人的な判断:特定のPMが赤字案件を繰り返しているが、社内でその事実が共有されず、改善策が打たれない。

これらはすべて「PMの判断力と仕組みの問題」であり、個人の責任に帰着させるだけでは解決しません。

よくある失敗パターン

赤字案件を減らしたいと動く会社でよく見る失敗です。

事後分析だけで終わる:赤字になった案件のふりかえりをするが、「次はこうしよう」が共有されず、個人の経験に閉じる。同じPMが同じパターンで失敗を繰り返す。

見積精度の問題と決める:すべてを「見積が甘かった」の一言でまとめる。見積精度だけを上げようとして、スコープ管理・リスク対応には手が届かない。

承認フローを追加するだけ:赤字案件を受けて「承認ステップを増やす」という対策を打つ。PM候補の判断機会が減り、育成機会が失われる。

赤字案件を減らすためのPM育成設計

PM育成をQCD改善に直結させるには、育成の中に「赤字が生まれる判断ポイント」を組み込む必要があります。

1. 見積レビューの観点を共通化する:見積書を提出する前に、スコープ外の明文化・バッファの妥当性・前提条件の確認を定型チェック項目として整備します。PM候補が自分で見積の品質を確認できる状態を作ります。

2. スコープ管理を実践の中で学ぶ:追加要望を受けたときの対応フローを定義します。「何を確認してから受け入れるか」「いつ・どのように顧客に説明するか」を壁打ちの題材にし、PM候補が判断の型を身につけます。

3. リスクの早期発見・報告を習慣化する:週報の中に「今週感じたリスク」を書く欄を設けます。「気になるけど大丈夫だろう」を放置しないよう、上位PMが定期的に確認します。

具体的な改善ステップ

Step1(1か月目):直近3年の赤字案件・炎上案件を分類する

「見積ミス」「スコープ拡大」「リスク放置」「技術的問題」のどれが原因だったかを分類します。パターンが見えれば、対策の優先順位が明確になります。

Step2(2か月目):最もよく起きるパターンの「判断基準」を言語化する

例えばスコープ拡大が多いなら、「追加要望を受けるかどうかの判断基準」を書き出します。これをPM候補が案件で使える形にします。

Step3(3か月目〜):判断基準を使いながら実案件で壁打ちする

新しい判断基準をPM候補が実際に使い、週1回の壁打ちでフィードバックを受けます。基準が機能しているか・足りない観点はないかを更新しながら使います。

社内で確認したいチェックリスト

赤字案件の構造的な削減に向けた現状確認です。

  • 直近1年の赤字・炎上案件の原因を分類したことがある
  • 見積書のレビュー基準が書面化されている
  • 追加要望を受け入れる/断るための判断基準がある
  • PM候補がリスクを早期に報告する仕組みがある
  • 案件終了後にQCDのふりかえりを実施している

3つ以上「いいえ」なら、赤字案件の削減より先に管理の標準化が必要です。

次に読む関連記事

まとめ

受託開発の赤字案件を構造的に減らすには、PM育成とQCD改善を切り離さずに設計する必要があります。見積・スコープ・リスクの判断基準をPM候補が習得する仕組みを作ることで、赤字案件の繰り返しを防ぐことができます。

自社のPM育成課題を確認したい場合は、PM組織健康診断 で現状を整理できます。

社内でPM育成を始める流れを確認したい場合は、PM育成ガイド も参考にしてください。

実案件を題材にPM候補を育てたい場合は、PM育成支援について見る からご相談ください。

炎上・赤字案件を減らす仕組みを整理したい場合は、QCD改善ガイド も参考にしてください。