「PMはまず納期と品質を守ればいい。粗利は会社や上長が見るもの」――この考えは、新人PM時代には通用するかもしれません。しかし、経験を積み始めたPMがこの感覚のままだと、案件単位で確実に同じ問題が再発します。
ここで言う「粗利を意識する」とは、会計の知識を持てという話ではありません。
自分が今日下した判断が、どのくらい工数を増やすのかを想像する力を持て、という話です。
本記事では、PMが粗利を意識しないことで起きる代表的な問題と、明日から見るべき指標を整理します。
PMが粗利を意識しないと起きる7つの問題
1. 「ちょっとだけ追加」を即答で受けてしまう
顧客の小さな追加要望に「やっておきます」と答えるPMは、現場では好かれます。が、その積み重ねが粗利を圧迫していることに気づきません。
2. 仕様未確定のままタスクを動かしてしまう
未確定のまま走らせると、戻り作業が必ず発生します。戻り作業は粗利の純損失です。
3. 手戻り・再作業を「品質の問題」とだけ捉える
レビュー・テスト指摘が増えたとき、「品質を上げよう」とだけ言うPMは粗利視点が弱いです。手戻りは粗利を直接削ります。
4. 顧客確認待ち時間に手を打たない
確認待ち中も人は動いており、コストは発生しています。確認を急かす一手があるのに動かないPMは、粗利を放置しているのと同じです。
5. 進捗を主観で報告する
「だいたい順調」「もう少しで追いつく」と言うPMは、粗利の予兆を経営層に渡せません。経営層が手を打てない状態を作っているのは、実はPMです。
6. 体制変更の打診タイミングを逃す
「自分が頑張れば回せる」と判断して体制要請を遅らせると、結局後で大量投入になり、粗利は二重に削られます。
7. 撤退・縮小という選択肢を持たない
赤字案件は、止血と方向転換の判断が遅れるほど被害が膨らみます。PMが粗利視点を持っていれば、選択肢として撤退・縮小を上長に並べることができます。
PMが今日から見るべき5指標
粗利を意識するPMが共通して見ているのは、難しい数値ではありません。
- 残工数の見立て(毎週更新する)
- 未確定要件の件数と滞留日数
- 変更要望の件数と請求/吸収の区分
- レビュー・テスト指摘の件数推移
- 顧客確認待ちの件数と平均日数
この5つを1枚の表で並べているだけで、自分の判断が粗利にどう影響しているかが見えてきます。
「自分がどこを学べばPMとして伸びるか」を整理したい方へ
ここまで読んで、「自分は粗利視点が足りなかった」「変更管理は弱い」「進捗の出し方が主観的だった」と感じた方は、自分の弱点を整理してから学習に入った方が早道です。
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