【多くの人が見落としがち】フリーランスPM案件で月単価100万円を継続的に獲得するための実践的戦略

「今の会社でPMを続けても、調整地獄と板挟みの日々から抜け出せない…」
「フリーランスになれば、もっと裁量権を持って働けて、収入も上がるはずだ」
「でも、自分のスキルで本当に通用するのか?高単価案件なんて、どうやって見つけるんだ…?」

もしあなたが今、このような悩みを抱えているなら、この記事はあなたのためのものです。

私はこれまで製造業の現場からキャリアをスタートし、ITエンジニア、PM、そして最終的には事業責任者として、フリーランスのPMに年間2,000万円以上の業務を発注する立場を経験してきました。

輝かしい経歴に見えるかもしれませんが、その道程は失敗の連続でした。スキルをひけらかして単価交渉に惨敗したり、PMとしてプロジェクトを大炎上させたり、事業責任者として究極の板挟みに苦しんだり…あなたがいま感じている「痛み」や「障壁」は、すべて私自身が経験してきたものです。

だからこそ、私の経験から確信しています。
フリーランスPMとして月単価100万円を継続的に稼ぐことは、決して夢物語ではありません。しかし、そのためには、多くの人が見落としている「たった一つの本質」を理解する必要があります。

この記事では、よくあるエージェント活用法のような表層的なテクニックではなく、発注者である事業責任者の視点から見た「高単価PMに不可欠な条件」と、そのポジションを勝ち取るための具体的かつ実践的な戦略をお伝えします。

なぜあなたの単価は上がらないのか?「作業者」と「解決者」の決定的違い

まず、最も重要な本質からお伝えします。
月単価80万円で頭打ちになるPMと、100万円以上を稼ぎ続けるPM。その違いは、スキルや経験年数ではありません。

それは、自らを「作業者」と定義しているか、「事業課題の解決者」と定義しているかの違いです。

多くのPMが陥る罠は、自分の価値を「タスク管理」や「進捗管理」のスキルだと考えてしまうことです。
「WBSを綺麗に作れます」
「JIRAやBacklogを使いこなせます」
「仕様書通りに開発チームを動かせます」

これらはもちろん重要なスキルですが、発注者の視点から見れば、それは「作業者」のスキルセットでしかありません。そして「作業者」には、残念ながら高い対価は支払われないのです。

私が事業責任者としてフリーランスPMに年間2,000万円以上の発注をしていた時、絶対に譲れなかった条件は「仕様書通りに作れるか」ではありませんでした。私が本当に求めていたのは、「このプロジェクトを通して、事業が抱える〇〇という課題を本当に解決できるのか?を一緒に考え、提案し、実現まで導いてくれるパートナー」でした。

つまり、高単価を支払う相手は「事業課題の解決者」なのです。彼らは単に進捗を管理するのではなく、常に「なぜこの機能が必要なのか」「このプロジェクトの成功は、ビジネスにどう貢献するのか」という発注者視点を持ち、時には「その仕様では、本来の目的を達成できません。代わりにこういう方法はどうでしょう?」と、事業の成功に直結する提案をしてくれます。

あなたが高い報酬を得たいのなら、まず目指すべきはここです。このマインドセットの転換こそが、すべての始まりなのです。

【処方箋①】単価を劇的に変える「提供価値」で語る職務経歴書

では、「事業課題の解決者」としての自分を、どうアピールすればいいのでしょうか。
その答えは、あなたの職務経歴書にあります。

【よくある失敗例:スキルの羅列】

  • PM経験5年
  • PMBOK準拠のプロジェクト管理
  • 使用ツール:JIRA, Backlog, Redmine

これでは、あなたが「何ができる作業者」かしか伝わりません。これを見て発注者が思うのは「ふーん、他の人と同じだな」ということです。

【単価100万円のPMの書き方:提供価値のストーリー】

  • 課題: 既存ECサイトの低いコンバージョン率が事業課題だった。
  • 行動: ユーザー行動分析に基づき、UI/UXの全面改修プロジェクトをPMとして主導。エンジニアチームと密に連携し、A/Bテストを繰り返しながら最適な購入導線を設計した。
  • 成果: プロジェクトリリース後3ヶ月で、コンバージョン率を1.5%から2.5%へ改善。年間売上に換算して約3,000万円の増収に貢献した。

いかがでしょうか。後者は、あなたが単なる管理者ではなく、ビジネスの課題を解決し、具体的な成果(売上向上)をもたらしたという紛れもない事実を物語っています。これが、あなたの「バリュープロポジション(提供価値)」です。

かつての私も、自分のスキルを必死にアピールして単価交渉に失敗した苦い経験があります。しかし、視点を「自分に何ができるか」から「相手が何を得られるか」に変えた瞬間、提示される単価が劇的に変わりました。

あなたのこれまでの経験を棚卸し、「課題→行動→成果」のストーリーで語れるように言語化してください。それだけで、あなたの市場価値は見違えるほど高まります。

【処方箋②】主導権を握れ!エージェントを「戦略的パートナー」にする方法

フリーランスを目指す上で、エージェントは強力な味方です。しかし、使い方を間違えれば、あなたの価値を不当に安売りされるだけの存在になりかねません。

エージェントに「使われる」のではなく、「使う」のです。

多くの人は、エージェントに言われるがまま案件を紹介され、よくわからないまま面談に臨み、「クライアントの予算が…」と言われて希望単価を下げてしまいます。

高単価PMは違います。彼らはエージェントを、「自分の価値をクライアントに正しく伝えてもらうための戦略的パートナー」と位置づけています。

具体的な単価交渉の進め方はこうです。

  1. 価値の提示: まず、複数のエージェントとの面談で、先ほど作成した「提供価値のストーリー」を明確に伝えます。「私は単なるPMではありません。過去に〇〇という課題を解決し、△△という成果を出しました。御社が紹介してくださるクライアントにも、同様の価値を提供できます」と宣言するのです。
  2. 希望単価の明示: その価値提供に見合う希望単価(例えば月100万円)と、その根拠をロジカルに説明します。
  3. 主導権の維持: エージェントから単価の引き下げを打診されても、安易に応じてはいけません。「その金額では、私の提供できる価値に見合いません。100万円で私を雇うことで、クライアントはそれ以上のリターンを得られるはずです」と、自信を持って伝えましょう。

この毅然とした態度は、あなたのプロフェッショナルとしての価値をエージェントに認識させます。結果として、彼らはあなたを「安く使える便利なPM」ではなく、「クライアントに自信を持って高単価で推薦できる逸材」として扱うようになるのです。

その経験は無駄じゃない。異業種の経験を「大きな強み」に変える思考法

最後に、特に私のような異業種からの転職組の方にお伝えしたいことがあります。
「自分はIT一筋でやってきたわけじゃないから…」
そのコンプレックスは、今すぐ捨ててください。

一見、関係ない異業種の経験こそが、あなただけの独自のポジションを築き、高単価に繋がる「大きな強み」になります。

私自身、「製造業(大手鉄鋼)12年」というキャリアが最大のコンプレックスでした。しかし、事業責任者の立場になって初めて、その価値に気づきました。製造現場で叩き込まれた徹底的な品質管理やコスト意識、複雑なサプライチェーンの理解は、ITプロジェクトにおけるリスク管理や全体最適の視点として、他の誰にも真似できない差別化要因となったのです。

あなたの経験はどうでしょうか?
もしあなたが元営業なら、顧客折衝能力やニーズの深掘りスキルは誰にも負けないはずです。
もし元経理なら、プロジェクトの予算管理や投資対効果(ROI)の算出で圧倒的なバリューを発揮できるでしょう。

あなたのユニークなキャリアパスこそが、あなただけのポジショニング戦略の核となります。ITスキルと、そのユニークな経験を掛け合わせることで、「あなたにしか解決できない課題」が見つかるはずです。それこそが、月単価100万円、200万円といった領域に到達するための鍵なのです。

まとめ:あなたは「作業者」ではない

フリーランスPMとして月単価100万円を継続的に獲得するための道筋は見えたでしょうか。

  • 「作業者」ではなく「事業課題の解決者」というマインドセットを持つ
  • 自分の価値を「課題→行動→成果」のストーリーで語る
  • エージェントの主導権を握り、戦略的パートナーとして活用する
  • 自分だけのユニークな経験を武器に、唯一無二のポジションを築く

日々の調整地獄や理不尽な要求に疲弊し、自信を失いかけているかもしれません。しかし、あなたが現場で乗り越えてきた修羅場の数々は、間違いなく血肉となり、大きな価値を生み出す源泉となっています。

あなたは単なる作業者ではありません。
あなたの経験と視点には、あなたが思っている以上の価値が眠っています。

この記事が、あなたが本来持つべき自信を取り戻し、新たな一歩を踏み出すきっかけとなれば、これほど嬉しいことはありません。

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